頂のリヴィーツァの衣装デザインを担当したお話

2024年4月10日は、自分にとって特別な日になりました。

「頂のリヴィーツァ」という作品の単行本発売に伴い、表紙の衣装デザインを担当させていただきました。

本件を、自分(モリグチカというブランドのデザイナーをしている)と「頂のリヴィーツァ」との出会いと一緒に記しておこうと思います。

頂のリヴィーツァはコミックDAYSにて連載している漫画作品。ファンタジーな世界観の中で描かれる少女たちの物語だが、可憐な絵柄でありながらダークテイスト、多方面に遠慮の無い描写が唯一無二。

自分はこの漫画の前身の作品である、「リヴィーツァ家の家庭教師」という漫画がめちゃくちゃ好きなのである。あまりに好きで、定期的に読み返し、デザインにも影響を受けるほどです。

この世にはまだ自分の知らない漫画がある、たくさんある、すごい、ということに気づいた当時の自分は、とにかく漫画が読める媒体で色々な漫画を読むようにしていました。特に好きだったのは、売れるだとか有名だとか、そういうことに囚われず、自由に好きなものを描いているインディーズ要素の強い作品たちでした。

そこでいろんな漫画を読み渡るうちに、サムネイルで惹かれたのがリヴィーツァ家の家庭教師です。

あのちっっっっっっっっっさいサムネで人の心を惹くのもなかなかの神業だと思いますが、たった一話で「なんだこれすげえおもしろい」と思わせるのも、本当にすごいことだと思います。

ファンタジーの世界の中に息づく理不尽やみっともなさを、あれだけ不快感無く描けるのは何故なんだろう。決して綺麗なものだけを描いているわけじゃないのに、読み進めることを躊躇わせない表現力が、作者である山座先生の魅力だと考えています。

そうして、そこからリヴィーツァの世界は商業版に移行、新たな物語が紡がれていくことになります。

今回はご縁があり、その軌跡の表紙を彩るお手伝いをさせていただくことができました。

自分が「原作厨で作者・公式の意図が絶対」派のめんどくさいオタクなものですから、デザインについては解釈違いにならないよう、先生の考え方、着用するシキブの話などをしっかりと伺いました。

読者の皆様が作品と触れ合う時間、それを届ける術の中で、ほんの少しだけお手伝いさせて頂いております。どうかこれからもたくさんの人に、シキブたちの人生が見守られますように。

Facebook
Twitter
LinkedIn
Pinterest